★社員ブログ
夜更かしのススメ
2022.04.04
健康的で規則正しい生活は大切ですが、それだけだと何とも人生窮屈になりがち。ちょっとした息抜きやこっそり悪事を織り交ぜることも、時には心身の栄養になるのではないでしょうか。そんな趣旨の本連載、第二弾は「夜更かし」について。早寝早起きはキライ!できるだけ夜更かししたい!そんな人に向けた内容です。
早起きは三文の徳。
夜更かしも、たぶん何かの徳。
正直に言います。僕は朝早く起きるのが本当に苦手な人間です。学生時代は、二度寝をして授業をすっぽかしてしまったことが幾度もありますし、友達と朝早く待ち合わせをした際には、寝坊してしまうことも少なくない。
そんな怠惰な自分だからこそ「早起きは三文の徳!」という標語を見ると、いつも悲しくなってしまうんです。自分は毎朝三文分の損をしてこれまで生きてきたのか、と。
しかし、遅寝遅起きだって悪いことじゃないと僕は思うんです。ただ単に朝を充実できないぶん、夜更かしして夜の時間を充実させられることができるはず。
今回の話は、そんな「夜更かし」の過ごし方について。夜更かし大好きな僕が、いつもどうやって夜更かし生活を過ごしているのか、その一部をご紹介しようと思います。
オールで、ナイトに、映画をみよう。
僕の夜更かしの過ごし方といってもたったひとつだけ。それは『映画を見ること』。本当にそれしかしていません。映画を見るために夜更かししていると言っても過言ではないほどです。
「映画」は僕たちをどこまでも遠い世界に連れていってくれるものです。知らない国、知らない人々、知らない価値観…etc。特にいい映画は、観る前と観た後で世界が大きく違って見えてくる。僕たちの生き方や人生そのものを変えてくれるほどの力を持つのが「映画」なのではないでしょうか。
しかも夜は朝よりも、ずっと想像力が働く。あれやこれやと知らないものに触れて感動するにはもってこいの時間だと思うんです。
なかでも、ただ映画を夜に見るのではなく、「オールナイト映画」を僕はおすすめします。オールナイト映画とは、読んで字のごとく夜から朝まで映画を見ること。映画というものは、一本見るだけでも幸せになれますが、朝まで何本も見ることで、より幸せになることができるわけです。
しかしながら、家で何本も見るのは正直難しい。家で映画を見ていると、ついついスマホを触ってしまったりして集中できないことも多いでしょう。そんな方には、映画館でオールナイト上映を見にいくのがオススメです。
じっくり鑑賞するも、一興。
ぐっすり眠るのもまた、一興。
私がよく行くのは東京都内・池袋にある「新文芸坐」という映画館で、ほぼ毎週やっているオールナイト上映。だいたい夜の23時くらいから始まって朝の5時くらいまで、6時間近く一気に3~4本の映画を見ます。
一気に6時間も見るの辛くないの?と思われるかもしれません。でもこれが案外悪くない。3本まとめて特集される回をみるので、普段自分が選ばないような映画も一緒に見ることができる。だからこそ、「こんな映画あったんだ!」とか「初めて見たジャンルだけど感動した!」みたいな偶然の出会いみたいなものが生まれやすいのがオールナイト上映の魅力のひとつだと思っています。
オールナイト上映の楽しみは、何も映画を見ることだけではありません。睡魔に負けて映画館でぐっすり眠ることも楽しみの一つとも言えます。疲れている時にオールナイト上映に行ったときには、全ての回でぐっすり寝てしまうこともあります。
お金を払って映画館に来ているので、寝てしまうのはもったない部分もありますが、映画館で寝るのって最高に気持ち良いんですよね。映画館の椅子ってふかふかなことが多いのでぐっすり寝られますし、基本的に薄暗いので眠りを妨げることもありません。あと、これは僕だけかもしれませんが、寝てしまった映画の方が数年経っても記憶が鮮明に残っていたりするんですよね。「あ、あの時に寝ちゃった映画だ」と(笑)
じっくり集中して映画を見るもよし。ぐっすり眠って気持ちの良い眠りだったと思い出に残すもよし。己の欲するままに過ごすことができるのもオールナイト上映の魅力です。
夜更かしたっていいじゃない!
無駄なことしたっていいじゃない!
「夜更かしのススメ」と銘打ちながらも、気づけばほとんど映画の話になってしまいました。趣味に走りすぎてしまい、すみません。
今回は映画にフォーカスしましたが、実際のところ読書をするでも、ゲームをするでも、どんなことでも、夜更かし生活を充実させることができると思います。とにかく大事なのは、好きなことに時間を費やすこと。たとえ夜更かしが体にちょっと悪くとも、好きなことを好きなだけすることは、心がきっと健康になるはずです。
「夜更かしは無駄だ!」と思っている方もいるかもしれません。でも、その無駄なことが人生を豊かにしてくれることだってあるんじゃないか。僕はそう思っています、
せっかく映画の話をしたので、最後はオシャレに、小粋に、優雅に、僕の好きな映画のセリフで締めようと思います。小津安二郎という監督の作品である「お早う」という映画に出てくる佐田啓二のセリフです。
無駄なことがなくなったら味も素っ気もなくなっちゃう。
無駄があるからいいんじゃないかな、世の中。
それではまた次回の連載をお楽しみに!
小池 悠輔
サンセリテ編集室ライター。たまに日本中を放浪する20代男子。クラシック音楽と映画と漫画とお笑いが好き。極度の乾燥肌と、ふえゆく皮下脂肪と日々格闘中。