★社員ブログ

趣味でつながる、矢内家の親子3代記

2022.01.28

サンセリテ札幌の社員が、仕事のことばかりでなく、自分の歴史、考え、趣味を語る新連載、「私がサンセリテ」。第1弾は私、矢内が担当します。普段はクリエイティブマネージャーとして商品や広報物の開発にあたっています。北海道出身が多い会社の中では、とびきりレアな島根県の出身です。今回は子どもの頃の思い出から、今、北海道で家族を持って思うことまで、なんとか語ってみます。

今回の投稿者
サンセリテ札幌
矢内(やない)

小学生の頃、父親がテニスをするのについて行ってたんです。テニス仲間の会に。ラケットも使えないのについて行って、審判台に座ってました。父親の友人とたくさん喋り、大人と話すのが大好きな小学生でした。

父親の姿を見るうちに自分もテニスをするようになって、高校の頃は理系科目が得意だったこともあって、ラケットを作る仕事に憧れたんです。ラケットへの力の加わり方や、ボールの飛び方、素材について。物理を学ぼうと思ったんです。

島根生まれ、島根育ちでしたが、大学からは北海道です。テニスの遠征で九州も行った、大阪も行った。兄の元へと東京へも行った。北海道には行ったことない。興味本位で北海道大学を志望しました。

「おれ、北海道行こうかな」

「いいんじゃない。好きにしなさいよ」

うちの両親は放任主義の楽観主義。北海道を目指すことも特に止められませんでした。ニコニコして、行ってらっしゃいという感じ。裏ではどういう経済的な苦労があったのか、当時はわかりませんでしたし。それで無事、北海道の大学に進学したんですが、すぐにやめたくなりまして。全く、迷惑な心変わりですよね。

テニスが好きで大学に来たのに、冬の間中、雪が積もりっぱなし。これじゃあ、テニスができない! 来る前にもよく考えたらわかることなんですけど、カルチャーショックでした。親に電話しましたよ。「申し訳ない。北海道を離れるかもしれない」って。

結局、テニススクールでコーチのバイトをすることで事なきを得ました。大学にはなかった、屋内のコートがあったんですよね。その後も、「テニス留学のためにオーストラリア行きたい」とか、当時の私は言い出しまして。それも結局、有言実行しなかったんですけど、両親はどんなにか慌てたでしょうね。悩みや苦労を、僕には一切見せませんでしたが。

テニスに明け暮れる学生時代

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「もしもし、ラケット作りたいんですけど」

「うちは採用していません」

大学を卒業して、ラケットを作る道は叶いませんでした。けれど、幼い頃父に連れられたテニスコートでの思い出から、大学時代のコーチのアルバイトまで、自分は人と話すことが好きなんだと気がつきまして。営業職から社会人を始めて、なんだかんだとサンセリテ札幌まで辿り着きました。札幌で働き、札幌で家族を持ち、もう少しで、札幌での暮らしの方が島根よりも長くなりますね。

テニスは続けています。月に何回か実家まで電話すると、母はごく普通の会話で短く終わるんですけど、父の話が長い。テニスの悩みを聞かされる。父もテニスを続けていて、テニスコーチだった私にコツを訊いてくるんですね。電話で伝わらなかったら、YouTubeのおすすめ動画を送ったり、出演:私、撮影:妻の特製動画を送ったり。矢内家は近代化がちゃんと進んで、SNSでのやりとりが頻繁になりました。

面白いのが、息子も私がテニスをするって言ったらついて来て、自分と同じように審判台に座って大人とケラケラ話しているんです。懐かしいなと思いますね。先日は、キャンプ場にて、息子には見える星が、自分には見えない。あ、これもデジャブだと思いました。そっくり同じやり取りを、島根で父とした思い出があります。親子3代の血は争えないですね。

審判台に座って満足そうにする息子

父は趣味がたくさんあって、テニスと、天体と、登山と、バイクと、虫。私はテニスと虫、ちょっとだけ天体を引き継ぎました。息子は今、虫に興味があるようです。キャンプ場に連れていくと、ボールも何も遊び道具もないのに、息子は妹と一緒に大はしゃぎ。やれ虫をとってきたやら、木の皮を集めてきたやら。楽しそうにしてますね。キャンプは、夏の間、家族での週末の過ごし方の定番です。

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子どもにどういうふうに育って欲しいっていう、目標はありません。優しければ充分かなと思っているんです。だから、あえて教育方針を言うなら、放任主義。それは、自分もそう育ったし、そう育ててくれた両親には本当に感謝しているから。

勉強しろ、とか言われた覚えはないですね。学校の勉強は、まあまあでした。でも、中学2年生の時でしょうか。たまったま数学の点数がすごい良かったんです。それで楽しくなっちゃって、結果として得意分野になりました。おかげで大学も理系学部に進めました。これが、「勉強しなさい」と言われていたら、自分から楽しめていたかどうか。

自分が好きなもの、得意なものって環境に左右されると思うんですよね。親の影響は、やっぱり大きい。子どもの可能性を狭めたくない。だからうちは放任主義。子どもの興味に任せてます。

息子と娘は、小学生と保育園児。今のところ、いい子に育っていると思います。親バカですね。ただ、娘の止まらない独り言がうるさいのには、閉口します。寝る時以外、ハイテンション。「すげー!!」「☆△◎〜!?」だなんて、時には解読不能な独り言を口に出しながら一人遊びを続けています。私も妻も、そこまでおしゃべりな子どもだった記憶はないんですが。誰の血を継いだんでしょうかね。

嘘、閉口するというのは冗談です。娘のおかげで、笑いが絶えません。家族みんなを笑わせてくれる存在です。独り言の止まらない妹と、それに付き合ってあげている大人な兄。楽しそうな子どもたちの姿が、いちばんの幸せ、ですね。

この記事を書いた人

矢内 穂高(やないほだか)

サンセリテ札幌で商品開発、企画、資材調達、在庫管理などを担当。島根県松江市出身。大学進学時に札幌に移り、そのまま札幌の女性と結婚して定住。二児の父。趣味はテニス・キャンプ・読書。健康診断オールAという体を保ちながらも、"ものもらい"発症率ランキングはサンセリテのダントツNo.1。

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