お肌という個性・多様性

マリッジ肌ブルー

2022.04.11

いつもキレイな肌でいたいけど、お肌のコンディションって、山あり谷ありですよね。ストレス、睡眠不足、ビタミン不足。心模様や体の状況を知らせてくれる役割もあったりしますが、今日は結婚式直前で肌コンディションに不安を募らせていますよ、という切実な話。そういえば「鼻のてっぺんにニキビができたら両思い」というニキビ占い?なるものがありましたが、あの法則でいえば、花嫁は全員鼻ニキビですね(笑)

今回の投稿者
→この頃よりは痩せました
とやまかお

一生に一回という呪縛

2週間後に結婚式を控えている。「一生に一回」らしきその行事を、この数ヶ月間、恐れてきた。なぜならわたしはことごとく「一生に一回」から逃げてきた人間だからだ。

高校受験も、大学受験も、推薦という逃げのカードを使った。就活も、あまり深く考えず適当にやった。「この一回に人生を賭けてやろう!」という活力というか、精神力がない。要はプレッシャーによわい。

そんなわたしに先輩花嫁たちは「結婚式は一生に一回だからね!」「後悔しないようにね!」

と脅してきた。(お尻を叩いてくれて、ありがとうございます)

挙式を執り行う牧師さんに至っては「当日の主役は、花嫁ですからねぇ〜」とプレッシャーをかけてきた。(社交辞令だとしても、ありがとうございます)

あらゆる手段を使って「一生に一回」から逃げ回ってきたわたしも流石に、結婚式からは、逃れられそうにない。

当日のニキビ予報は、雨

なにをそこまで恐れているのかというと、ニキビである。(齢30を越えたらもはや吹き出物だが、あえてかわいくニキビと言わせていただく)

これまで、大事な日ほど顔の中心にニキビができてきたタイプだ。鼻の下とか、眉毛と眉毛の間とか。それもじゅくじゅくに熟れた、真っ赤な特大サイズのやつ。経験値から導き出した当日の「ニキビ予報」はもちろん雨である。(ちなみに雨女でもある。ホープレス)

問題なのは防ぐ方法がわからないこと。ニキビができるときの条件をいまだに予測できないのだ。「ニキビ」と書いて「予期せぬもの」と読むと思っている。

とはいえ、何もしないでいいや、と腹を括れるほどの精神力も持ち合わせていない。やはり結婚式くらいニキビのない姿で人前に立たせていただきたい。

でも、どれくらいの期間をかけて、どれくらいの予算をかけて、ニキビ対策をしたらよいのかわからない。

友人から勧められるがまま、よく検討もせず、たっかいエステに通い、毎回パックに課金をした。友人が次々とお知らせしてくる高級スキンケアを、次々とネットでポチった。(購入した)。美人の皮膚科医が開発したビタミンC導入液も使ってみた。毎日、せっせとパックもしてみた。サンセリテ考案の、美容液の浸透力がアップするらしいマッサージもがんばってみた。

でも、これが正解なのかは当日になってみないとわからない。

ニキビ対策に「これだけやればいい」なんて、単純な答えがないことは30年も生きていればわかる。人間さまの肌はそんな単純なものじゃない。

女性ホルモンも、ストレスも、血のめぐりも、お酒も、食べる物も、睡眠も、あらゆる条件が複雑に絡みあってお肌はつくられているのだ。多分きっと。期間をかけたから、お金をかけたから必ずよくなる、という確約はない。

夫にダメ出しをし、何度も撮り直してもらった。左から撮ったほうが痩せて見えると判明。

マリッジ肌ブルー

もはや「一生に一回」という呪縛への恐怖とプレッシャーで、結婚式当日、特大ニキビができそうである。

なぜ、たった1日ごときで、ニキビごときで、心を乱されなくてはならないのか。だんだん、腹立たしくなってきた。みんなが注目するのは花嫁の「ドレス」で、花嫁の「肌」じゃない。誰もそこまで気にしちゃあいない。

それなのに、わたしだけがこんなにも気になっている。肌のダメージは、心のダメージなのだ。たったひとつのニキビは、心をかき乱し、自信をぼろぼろに打ち砕いてしまうほどの破壊力を持っている。この現象にわたしは「マリッジ肌ブルー」と名づけたい。

本当は、わかっている。ニキビがあろうが、なかろうが、結婚式当日は楽しいにちがいない。ゲストの顔を見ればホッとして笑みがこぼれてしまう。「あぁ、なんて幸せなんだ」と充実感で胸がいっぱいになる。経験したことないから、知らんけど。

だから、そんなに気に病む必要はない。残りたったの2週間。これ以上足掻いても仕方がない。いい加減諦めて、もし、当日ニキビができたとしても受け入れたいと思う。

だって、「結婚式が一生に一回かどうか」は、まだわからないのだ。

この記事を書いた人

外山 夏央

新潟県生まれ東京都在住。1年の3分の1が雪に覆われる豪雪地帯で育つ。それゆえカラッと晴れた冬空の下で飲むビールが大好物。好きなものを好きなだけ食べて飲みたいがために、31歳にして初めて筋トレを始める。背中の贅肉とおさらばするのが今の目標。

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